春を待つ今によくぞ作ってくれた「にじいろカルテ」

ほぼ一週間遅れでようやくみたドラマ「にじいろカルテ」

岡田惠和さんが脚本ということで、とりあえず最低限私がこのドラマを好きになることは確定していた。あとはどれだけ私の涙腺を絞ってくるかにかかってくるのだが、好きになることは確定していたためか、それに安心して少し観るのが遅くなってしまった。

 

第一話を見た結果、期待値をオリンピック選手が棒高跳びのハードルを軽く飛び越えるかのごとく飛び越えてしまって、もうこのシリーズを観ることが決まったこの冬、幸せでいられる予感しかない。とりあえず、最終回を観終わった私に向けて「こんなことがあったね、こんなところに面白みを感じていたよ」と話しかけるためのブログにしておこうと思う。

 

映像の質感に驚く

カメラや映像を撮るために必要な機材について私は詳しくないのだが、映像の質感が他のドラマと違い、映画のように少しウェットに見える。そのせいか診療所の庭に咲く花

の透け感が美しかったり、太陽光が暖かく、気温まで伝わってくるように思えたのだ。

そしてカメラワーク!

実際に自分もドラマのセット、いやストーリーの中にいるような臨場感が感じられる。わざと俳優さんを普通なら正面からお顔が映るように撮るのでは、と思えるような場面で斜め後ろから撮り、実際にそこにいないと見えないような絵を撮る、など「ドラマ」とは思えない撮り方がされていた。

観終わった後は自分は完全に村の一員になっていた。

 

改めて高畑充希さんの纏う「自然さ」に驚く

彼女を初めてしっかり作品の中で観たのは「怒り」という映画の中でだった。その映画自体もリアリティを大事にしてある作品だったのだが、中でも高畑さんのリアリティというか、「その人として生きている」という溶け込み方が鳥肌モノだったのを覚えている。

ただ、ドラマをちゃんと観る機会を作れなかった。CMを見ながら過保護のカホコとと姉ちゃんも観たいなぁと思いながら過ぎてしまった。反省。

今回の主人公、紅野真空を演じる中でももちろんその「その人として生きている」演技は惜しみなく発揮されていて、もうその時点でガッツポーズなのだが、中でも一番グッと来たのは、自分が嘘をついていたと泣きじゃくるシーン。

絶対

絶対

本当の本気で泣いている。

自分のしたことに罪悪感を覚え、それでも望みを持ってしまっていることにさらに罪悪感を感じ、それでもどうかその望みを叶えたい、と訴える真空先生が泣いていた。

そんな彼女を見て、天才的なカメラワークのせいでドラマの中に取り込まれてしまった私も本気で泣いた。

1話でこんなに泣かされて、次話からどうするんだろう。

今後も真空先生の村での日常を観せてもらうのが楽しみになった。

 

他にも好きな俳優さんがたくさん集合していることに驚く

井浦新さんや北村匠海さんといった主役グループにも期待大だが、とにかくどの俳優さんも大好きで、キャスティング会議に参加したことがあるだろうかと不思議に思っていたくらいだ。

個人的には「じじーず」が今後どう絡んでくるのかが見逃せないと思っている。

 

 

冬の風の冷たさに気を落としながら春を待つ少し憂鬱なこの時期に、楽しみが増えた。

 

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